たきわ交通局

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ダイヤ改正&複々線完成まであと1か月

来月17日に小田急線は複々線化工事完成に伴うダイヤ改正を実施することが決まりましたが、所要時間短縮と同時に気になるのは新宿~多摩センター間で京王線とライバル関係を持つ多摩線。この20年近くで多摩線は都心へのアクセスを向上させてきた取り組みを振り替えます。

2000(平成12)年12月2日改正 「ホームウェイ」運行開始。
前年のダイヤ改正で登場した「ホームウェイ」が今改正で多摩線方面へも運行が開始されました。新宿~唐木田間の停車駅は新百合ヶ丘、小田急永山、小田急多摩センターの順で6年前に引退したRSEがあさぎり8号の折り返しで喜多見にそのまま回送入庫せず「ホームウェイ」運用に入ったこともありました(RSEに関しては唐木田到着後回送で喜多見入庫)。
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新宿駅で発車を待つ「ホームウェイ」唐木田行き。普通乗車券に特急料金をプラスして乗車するので、ゆったり快適に過ごせます。

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唐木田到着後の折り返しは回送で喜多見に入庫します。撮影したのはダイヤ改正前でしかも廃止される4日前だったので、管理人は多摩線内でロマンスカーに乗ったのは最初で最後でした(ちなみに管理人は過去にも2回イベント関係で多摩線内においてロマンスカーに乗った記憶はあるが、当時のイベントは参加費を払わなかったので、ここでは別扱いとします)。
いうまでもなく4日後のダイヤで多摩線へ直通するロマンスカーは新宿発の「ホームウェイ」、千代田線からの「メトロホームウェイ」とも完全に廃止されました。今考えると新宿~唐木田間の距離は短いものの、直通列車も少なかった当時としては対都心とのアクセス改善を図ろうとしていたところがうなづけます。余談ですが同日のダイヤ改正から「急行」が設定され平日朝の唐木田発急行綾瀬行き1本からスタートしダイヤ改正以降順次増発されました。。多摩線内(新百合ヶ丘~唐木田間)の途中停車駅は小田急永山・小田急多摩センターの2駅で2003(平成15)年3月29日のダイヤ改正から栗平駅が追加されました。

2002(平成14)年3月23日改正 千代田線へ直通する「多摩急行」運行開始
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2000年改正で営団地下鉄(当時)千代田線(以下メトロ後も含めて千代田線)直通列車は平日・土休日も毎時2本に増加されましたが、この改正では相模大野・本厚木発着していた準急のほとんどを多摩線直通にシフトし、その際に「多摩急行」が登場しました。

停車駅は千代田線内(綾瀬~代々木上原間)は各駅に停車し、代々木上原~唐木田間の途中停車駅は下北沢、経堂、成城学園前、登戸、新百合ヶ丘、栗平、小田急永山、小田急多摩センターです。この改正では「湘南急行」(当時)も設定され、特に向ヶ丘遊園駅に関しては湘南急行は停車するが多摩急行は停車しない、という逆転現象が起きました。余談ですが、「湘南急行」は2004(平成16)年改正で廃止され、「多摩急行」に関しても今回の改正で廃止されることになりました。千代田線6000系車両に関しても昨年5月12日をもって新規格無線機の導入に伴い小田急線乗り入れから撤退し、今年中に全廃が予定されています。

2004(平成16)年12月11日改正 「区間準急」の運行開始。
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この年は梅ヶ丘~喜多見間の複々線化工事が完成し、各駅停車の本数は毎時8本から6本に減便されました。しかし、東北沢~梅ヶ丘間の複々線化工事が進行中だったことや東北沢駅で優等列車退避ができなくなり、新宿~梅ヶ丘間において優等列車としての速達性を図るために設定されたのが「区間準急」だったのです。

停車駅ですが新宿~梅ヶ丘間は途中代々木上原、下北沢と停車し、梅ヶ丘以遠は各駅停車でした。ほとんどの列車が新宿~唐木田間で運行されていましたが、ごくわずかですが成城学園前、向ケ丘遊園、本厚木、伊勢原発着便もありました。

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代々木上原では上下線とも千代田線直通の多摩急行と接続し、新宿~多摩センター間の所要時間は最速38分でした(同区間で並行する京王線の場合、特急で最速30分)。なお「区間準急」は一昨年3月26日の改正で廃止され、このようなシーンも過去のものとなりました。

2008(平成20)年3月15日改正

この改正ではMSEこと60000形がデビューし東京メトロ千代田線からロマンスカーが運行開始したほか、新宿~箱根湯本間を運行していた急行は全便小田原発着(途中駅で連結・切り離しを行う列車が大幅削減・小田原~箱根湯本間はロマンスカー以外すべて4連に統一)に変わるなど、多摩線系統よりも本線系統に変化があった改正でした。

2016(平成28)年3月26日改正 小田急線~千代田線~JR常磐緩行線をまたがる3社乗り入れ本格化。
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小田急線から千代田線を経由し、JR常磐緩行線へ向かう3社乗り入れが始まり、日中の多摩急行はほとんどが急行にシフトしました。3社乗り入れに関しては長らくメトロ車のみだったのですが、今改正では小田急車のJR常磐線乗り入れ、JR車の小田急線乗り入れと乗り入れ40年の歴史を振り返る中でも大きな変化だったと管理人は思います。
JRの小田急線乗り入れは6年前、「あさぎり」号に乗り入れていたJR東海371系撤退以来の出来事です。小田急線で再びJR車が見れるようになったのはもちろん、371系が停車しなかった渋谷区・世田谷区・狛江市・多摩市、川崎市多摩区・麻生区に停車するようになるなど、多くの利用者は驚いたのではないでしょうか?小田急車に関しては江戸川を超え千葉県、そして利根川を越え茨城県まで乗り入れるようになるなど、1000形や9000形が活躍していた時代では想像できなかったことです。

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唐木田到着後の折返しは千代田線経由常磐線直通急行我孫子行き。ロングラン運用がまた始まります!

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来月の改正では千代田線から多摩線に直通する列車は廃止されることになり、新宿直通に転換されます。JR車が多摩線に乗り入れるのもあと1か月です。

ダイヤ改正後、多摩線では「快速急行」と「通勤急行」の運行が開始されます。気になる小田急多摩センターから新宿までの所要時間は「通勤急行」の場合最短33分、ラッシュ時間帯は40分と複々線の効果を発揮します。並行する京王線の場合京王多摩センターから新宿まで急行・区間急行に乗車した場合、50分が目安となっています。とはいえ、京王線の場合複々線区間が新宿~笹塚間のみとなっているため小田急線のようには発揮できないのがネックです。ただ、運賃の安さやアクセスの良さでは1970年代から京王が有利だったりします。小田急多摩線も長らく盲腸線という扱いだったのですが、この20年近くで複々線化工事が進み念願の都心直通を増やしたかったのが理解できます。

千代田線乗り入れに関してもこの際触れておきたいと思います。1972(昭和47)年に都市交通審議会が「都市交通審議会答申第15号」を運輸大臣に提出した際、9号線(千代田線の前身・以下9号線)は「橋本~多摩ニュータウン中央~新百合ヶ丘~代々木上原~綾瀬」の区間で行うことを明確にしていました。しかし、実際小田急多摩線が盲腸線であったことや新百合ヶ丘以西のベットダウンでは人口増加が進んでいたこと、さらに千代田線車両は10両編成であることや小田急線内において折り返しできるところが限られていたこともあり、本厚木までしか乗り入れることができませんでした。ちなみに千代田線の本厚木乗り入れは小田急多摩線で輸送力増強ができるまでの暫定的な乗り入れ、だったというわけです。これは京急線でも空港線が盲腸線だった1990年代初頭まで都営浅草線、京成線、北総・公団線(当時)の車両が京急川崎・新逗子で折り返していたのと事情が同じです。

その後、1985(昭和60)年7月の運輸政策審議会答申第7号(西暦2000年の鉄道網)が提出された際、9号線は「唐木田~北綾瀬」に決まり、実現したのは2002(平成14)年と当時描いていたものがかなったということです。しかしながら今回の改正は小田急側が新宿から念願だった多摩線直通を増発し京王線との対抗意識を高めたい、メトロ直通関連では多摩線直通をやめて本厚木発着の継続、成城学園前・向ケ丘遊園発着の準急新設という方向性を決めているので、1985年当時の答申とは異なるものの、一区切りがついた、ということで新たな歴史が始まる画期的な出来事になるのではないかとさっそく考えています。

次は多摩ニュータウン輸送でもっとも有利だった京王の取り組みを振り返ろうかと思います。

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